ThinkPad T23 故障
10年近く前に購入したThinkPad T23は現在も現役で、しかもメインマシンとして使っていた。ハード・ソフト共に幾つかのトラブルに見舞われてきたが、何とか乗り越えてきた。しかし、遂に決定的に故障した。
ある朝起動すると、液晶ディスプレイが滅茶苦茶に乱れていた。ウィンドウや文字など表示された内容は確認できるものの、色が滅茶苦茶。例えばウィンドウ背景の白が出鱈目に赤や青になっている。
Windows XPでしか動作しない自作のツールなどがあるため、とりあえずこの状態で使い続けるしかないかと覚悟したが、液晶を前後に少し動かすと正常に戻った。どうも接触不良っぽい。
振り返ると接触不良の兆候はあった。一昨年から、液晶を閉じて開くとウルトラベイのFDDが取り外された状態になっていることがあった。そこで起動後は使わない間も液晶を閉じないようにしていたのだが、そのうち開いたままでも外された状態になり始めたので、FDDを外したままにするようになっていた。
今回はたまたま液晶の乱れから復活したが、いつ使えなくなるかわからない。そこで、代わりのPCを購入することにした。
ThinkPad T61 購入
Windows XPでしか使えないアプリケーションがあるため、自ずと中古品になる。移行の手間を減らすため現在と同じ機種を考えたが、ネットで検索した結果、ThinkPad T61を中古ショップから購入することにした。ディスプレイ解像度がWXGA+(1440×900)で、現在のSXGA+(1400×1050)より少し狭くなり値段もT61としては高めだが、状態が良さそう。SXGA+のT43も検討したが、ヒビやら傷やらで状態が悪そうなので却下。
オークションの方が安く手に入るだろうが、初めての中古品購入なので、安全を優先してショップにした。
ThinkPad T61 到着
注文から二日後、商品が到着した。
早速、状態をチェック。
上面左上に傷がある以外は、目立った傷や汚れはない。惜しい。液晶に傷はない。キーボードにも汚れや擦れはない。これだけ状態が良くてもパームレストはウェットティッシュで拭くと結構汚れが付いた。
手元のThinkPad R61e(Windows Vista機)と同時期の製品だが、人一倍大切に扱っているのでR61eやT23に傷や汚れはない。一般的にTシリーズは持ち運びされることが多いので、傷つくことが多いのだろう。
ThinkPad T61 起動
10分以上かかって清掃した後、電源オン。中古ショップの製品説明によればWindows XPはインストールされた状態のはずだ。
ところが、デスクトップがなかなか表示されない。「指紋読み取り装置を接続してください」というメッセージが長時間画面左上に表示されていた。
5分以上かかってようやく入力できる状態になったものの、タスクバーが表示されない。しかし、画面下にタスクバーの上端らしきものがあり、ファイルクリーンアップのバルーンが画面したから吹き出している。
そのうち、以下のメッセージが表示された。
オーディオハードウェアの構成が変更されました
SoundMAXを再インストールする必要があります
さらに次のメッセージも表示された。
Bluetoothライセンスチェックが失敗しました
Bluetoothデバイスが接続され、スイッチがオンになっていることを確認してください。
また、ご使用のデバイスでのこのソフトウェアの使用が許諾され、
ライセンスの使用期限が終了していないことを確認してください。
結局、タスクバーは表示されず。Windowsキーを使ってもスタートメニューを表示できない。HDDに導入されたWindowsが機械に合っていないような感じ。
仕方ないので[Ctrl][Alt][Del]でタスクマネージャを起動。システムの再起動を選ぶも、終了処理に時間がかかる。今回も、「指紋読み取り装置を接続してください」と表示されている。
結局、20分経っても終了しない。HDDのアクセスランプが点いていないので、電源ボタンで強制電源オフした。
トラブル対応
まともに起動すらできないので不良品を掴まされたのかと思い販売店に電話するも、あいにく土曜日で休み。日曜も休みなので月曜日まで連絡できない。
今回に限らずネットで購入する際は、安全のため、手数料がかかっても代引きを利用するようにしている。今回はこれが奏功し、すぐに運送会社に電話して事情を説明、販売店への支払いを止めてもらった。
これで金銭的な損失はなくなり、一安心。
原因調査
ネットでエラーの原因や対処について調べてみた。
- タスクバーが表示されない
エクスプローラが起動していないようなので、手動で起動すること。
- 指紋読み取り装置を接続してください
セキュリティソフトウェアと指紋認証ソフトウェアのコンフリクト(衝突)が原因で起こっているケースが多い。
- Bluetoothライセンスチェックが失敗しました
・マイBluetoothをアンインストールする。
・インストールしたソフトウェアのバージョン違いに問題がありライセンスチェックが通らない。
・Windows XPならstackが入っているので、それで認識できるか確認する。
- SoundMAXを再インストールする必要があります
・smax4pnp.exeを無効にする
・コントロールパネル「サウンドとオーディオデバイス」のオーディオタブで、「音の再生」「規定のデバイス」がSoundMAXになっているか確認。
・コントロールパネルの「デバイス マネージャ」で「ハードウェア変更のスキャン」を行って、ドライバの修復を試みる。
10分ほどで上記の情報を得たが、他に気になる情報を見つけた。Bluetoothと指紋認証デバイスが同じUSBルートハブの下にある、というものだ。もしもこのUSBルートハブが故障すると、指紋認証もBluetoothも使えなくなることになる。
これでもサウンドデバイスの説明がつかないが、何となく、USB異常が原因のような気がした。
再度起動
翌日、リカバリを試してみることにして、念のため現象確認のため起動してみた。
すると何事もなかったかのようにWindowsが起動した。昨日のようなエラーは一切表示されず、2分足らずで入力できる状態になった。もちろんタスクバーも表示されている。
デバイスマネージャを見ると、問題のあるデバイスは一つもない。
指紋も無事読み込めた。
念のためもう一度電源オフしてバッテリ駆動で起動してみたが、無事起動できた。
ここで、返品するかどうか考えた。
確かにこの機械は問題を抱えている。前日のようなトラブルがいつ再発するかわからない。
しかし、丁寧に掃除したり原因追求したりで既に愛着が湧いている。トラブルを除けば、外見上も、HDD・バッテリも状態は良さそうだ。これまで費やした時間も改めて選ぶ機種選定する時間も惜しい。
ギャンプルの深みにはまる人間のような思考だと思いつつ、もう少し使ってみることにした。
不要な機能の無効化
仮にハードウェアトラブルが発生してもその影響を受けにくくするため、T23には存在しない機能を無効にすることにした。
まず、指紋認証を無効にする。
- 指紋認証ユーティリティのコントロールセンターの設定
これまで使ったことがなく根拠はないものの、何となく使わない側に設定する。
このときの操作をきちんと記録していないのではっきりしないが、ログオン設定で標準のWindowsログオンに切り替えた点が重要だったように思う。
また、管理者などのユーザーごとに指紋認証を行うかを設定する箇所があったと思うが、よく覚えていない。
- 指紋認証ユーティリティを削除
コントロールパネルの「プログラムの追加と削除」にユーティリティの削除ボタンがなく、変更ボタンを選ぶと削除が選択できるようになっている。
以上で、Windows起動時に画面左上に表示されていた指紋登録を促すメッセージが出なくなった。
次にBluetoothを無効にする。
- スタート時に自動実行されるプログラムを無効にする
- デバイスマネージャでBluetooth関連デバイスを無効にする
Bluetooth通信ポートも無効にした。
最後にSoundMAXだが、これを削除すると音が出なくなるようだ(コントロールパネルの「サウンドとオーディオデバイス」でがっちり使っている)。これは触らないことにする。
ダイエット
その後、起動時に3回に2回くらい、次のエラーが出るようになった。
このコンピューターのTPM(セキュリティー・デバイス)に接続するときに問題が起きました。(略)
詳しくは、オンライン資料を参照してください。
書かれている通りオンライン資料を参照したが、該当箇所は見つからなかった(いい加減なメッセージはやめてもらいたい)。
そこでBIOSをチェックすると、セキュリティ関係の設定が見つかった。
- 「BIOS - Security」でSecurity ChipをDisableに変更
これで上記エラーは出なくなったが、念のため以下の手順で「Client Security Solution」も無効化した。
- スタートメニュー「ファイル名を指定して実行」をクリック
- 「名前」欄に「msconfig」と入力して「OK」をクリック
- システム構成ユーティリティが起動
- 「スタートアップ」タブのスタートアップ項目から「cssauth」のチェックを外す
- 「全般」タブ「スタートアップの選択」の「スタートアップオプションを選択」がチェックされ、「スタートアップの項目を読み込む」のチェックボックスがグレイに変わっていることを確認
- 「OK」をクリックして再起動
こうして無効化した後、必要なさそうなので思い切ってコントロールパネルの「プログラムの追加と削除」で「Client Security Solution」を削除した。
さらにBIOSで不要な機器を無効にした。
- BIOS Fingerprint 「Predesjtop Authentication」を Disableに変更
- BIOS I/O Port Access LANやBluetoothを Disableに変更
この後、Windows起動直後にハングアップしたような感じになった。BIOSで無効にした装置のタイムアップを待っているのか?
しばらく待って何とかスタートメニューからWindows終了を選べたが、Connections Trayの終了待ちになった。
さらにダイエット
時間をかけて終了した後、再び起動すると今度はスムーズに動作した。が、さらに不要なプログラムの実行を止めることにした(「msconfig」のスタートアップタブ)。
現在のスタートアップはこんな感じ。
さらにコントロールパネルの「プログラムの追加と削除」から「Message Center」を削除した(単にお知らせをするだけのようなので)。
そして月曜日
日曜日に何度も起動したが、最初に起動した際のエラーは一度も出なかった。何となく接触不良によるUSB異常が原因のような気がするが、それならいつ再発してもおかしくない。サウンドデバイスもUSB接続されているとすると、最初に起動した際にはUSB全体がダメになっていた可能性もある。さすがにUSBが使えなくなるのは痛い。
返品して別の製品を購入するのが賢い対処なのだろうが、既に書いたように選ぶのに時間がかかっているし、丁寧に清掃して愛着も湧いた。機械の状態も良く、バッテリも良好。返品して新たに機械を選んでも、これほど程度が良いものはなかなかないような気がする。
そこで販売店と交渉して、保証期間延長で手を打った。
現状
購入から3ヶ月が経過した。T23からT61に完全移行してから1ヶ月になる。その間、上記のトラブルは一切発生していないが、別のトラブルが二度発生した。
- SysFader.exeが応答なし
起動時にスタートアップが実行されない(セキュリティソフトも)。仕方なくWindowsを終了させると、「sysfader.exe」が「応答なし」になっている。
これは、ビデオデバイスの関連ユーティリティで「NVidia Graphics」により使用されているらしい(「NVIDIA」により作成)。
対策として、次の項目が見つかった。
・アニメーション効果をOFFに
コントロールパネル「画面」の「デザイン」タブ内の「効果」
・セキュリティソフトとの競合
・IE設定
コントロールパネル「インターネットオプション」の「詳細設定」
「サードパーティ製のブラウザ拡張を有効にする」をOFFに
・W32.Pinfiというウィルスかも
これ以外に、最悪「NVidia Graphics」をアンインストールすれば解決しそうだが、再現しないので放置してある。
- 充電できない
バッテリで運用していて、残り数%になったので電源オフしてからコンセントに繋いだ。翌日起動すると、バッテリの残りがわずかというメッセージが表示された。バッテリが充電されていないようで、確かにコンセントインジケータが点灯していない。コードが抜けかかっている箇所はなく、コンセントを抜き差ししてもダメ。
ふと思い付いて一旦バッテリを外してからすぐに戻し、コンセントに繋ぐと、コンセントインジケータが点灯し、バッテリインジケータが点滅を始めた。
バッテリ残量が50%を切ってからバッテリで運用するつもりなので、ずっとコンセントに繋いだままだった。この時が初めてのバッテリ運用だったが、再発するかどうかは不明。
さすがに10年前のT23と比べると、メモリ搭載量は1GBと同じだが処理速度が違う。コンパイル速度も‘さまれぼ!’起動時の時間も大幅に短縮されていてテキパキ動き、待ち時間が減った。
ディスプレイが多少狭いのも、慣れれば気にならなくなった(しかし時々T23を使うと広く感じる)。
PCMCIAスロットがあるのも、HDDカードがあるので良かった(ダミーカード方式は格好悪いが)。
しかし良いことばかりではない。
到着時は気付かなかったが、メインとして使うようになってドット欠けが二箇所あることに気付いた。
また、OSはXP SP3でT23と同じだが、タスクの挙動が違う。タスクバークリックでアクティブなタスクを切り換えると、他のタスクのZオーダーも変わることがある。アクティブにしたタスクに引きずられて前に出てくる感じ。自作のタスクマネージャで最前面に表示されないケースや、自作タスクマネージャがハングするようなケースがある(癖がわかったので対応していないが)。この辺は、元々Vista機だった影響だと思っている。
もしもこのT61が故障すればまた中古品を買わなければならなくなるが、中古品には従来にはなかった新たな危険がある。それは放射能だ。
実際、放射能汚染された中古車がナンバーを変えて国内をあちこち移動していたという報道があった。福島原発事故当時、原発傍に駐車されていて、中古車業者が輸出しようと放射線量を測ったら基準を超えていたというものだ(輸出の際には放射線量のチェックが必要なのに国内では不要というのは納得できない)。
可能性は高くないもののパソコンも例外たりえない。もしかすると今現在使っているT61が被爆しているかもしれない。面倒な世の中になったものだ。
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